コードギアス復活のルルーシュ感想【ネタバレあり】哀しき魔女が明日を得る物語
昨日、ついにコードギアス復活のルルーシュが公開されましたね!
八マって1年の新参ですが、さっそく見に行ってまいりました。
駅にあったポスター!ちなみに、地方なので埋まり具合はなんとも。
まず、ネタバレない程度の感想。
ざっとまとめて、
・ファンが見てみたかった胸アツシーンの凝縮
・これまでの要素を活かした新舞台でのストーリー
・おさまりはよく、これから未来も気になるエンド
って感じでした。1回目の視聴時。
おもしろかったし、楽しめた。
けど、泣けなかった。
というのがわたしの感情です。
泣けなかった理由として、午前中に3部作見直したんですよ。アニメの終わり美しいよね。それかと思います。会場内が暗転したときのはじまりのドキドキは、次第に見ながらおさまってしまった。意外と序盤でまじかwってなるし。予想通りだったけれど。
反逆のルルーシュで、作品はひとまとまりで終わってて、それが最も美しい終わりだったと証明が成された感じはありました。
そんなの、監督が一番わかっていらっしゃると思います、
今回のコードギアスは、劇場三部作の続きで「別物」と強調されてますし。
そんななかで、個人的には、「最適解」ではあったように思いました。
一般向け・ライトファンとコアファン(オタク)の間を縫って、うまくまとめたらこうなったんかなと。
プロモーションの仕方見てても、それなりに一般新規も取り込みたかったんだろうな。まあ10年前の作品やもんね~と。
ただ思うところはあったので、思ったこと書いときます。
【ここからネタバレ】
時間が経って、考えるにつれて悶々としてきたわけなんですけれど、
考察云々はとりあえず置いておくとしても、
①公式がルルCエンドを選んでしまった
②ルルは許され、スザクは孤独へ突き進む
③シャーリーに人権がなさすぎる(描写が雑
④案外わちゃハッピーシーン多くて、パラレル…二次創作感が強い
が悶々の理由に挙げられるかと思います。
④はいい点でもあるけど、ヒドイ言い方すると、「二次創作の域を出なかった」と思っちゃいました。
「ファンの願望」の再現をすごく感じました。もちろん嬉しかったよ!
例えば、ルルーシュの前に立ちはだかる苦戦するほど圧倒的な敵との戦い、共闘するスザクとカレン(これはヤバイ)、復活したルルーシュが再びゼロとしてカッコよく人々を率いる姿。
スザクとルルーシュのお互いがお互いとしての再会と会話!カレンや扇とも、なによりナナリーもやっと言葉を交わすことができた。
そして何より、平和な結婚式の様子や扇の子供、ナナリーの笑顔…、ルルーシュが命を懸けて守った「優しい世界」の実現。
わたしも「奇蹟の明日」が見れて良かったよ~😢
ファンが望んだゼロレク後の姿や、「もしもルルーシュが生きていたら…」がめっちゃ詰め込まれてる。カレンが抜け殻に泣いて抱きつくシーン良かった。
そしたらこれって、公式様映像化してくれてありがとう!ではあるけど、やってどうすんだみたいなことになっちゃう。超えて欲しかった。いや嬉しい!が8割以上だから叩かないでほしいんですが。個人的な意見です(逃げ)
①ルルCエンド、というかLCエンドですかね?エンドロール後のやつ、二次創作でみ……
わたしC.C.大好きなんですよ。嬉しいんですよ!
まず劇場三部作で「ナナリーが幸せに暮らせる」「優しい世界」を創り上げることを完遂して死んだルルーシュにとって、あとの心残りはC.C.との約束ですよね。
だから、続編である映画で、復活する理由は「C.C.との約束の履行」がほとんどだから、C.C.とルルーシュメインで、ああいうエンドになるのは必然だと思いました。
ただ、カレンとルルーシュ(ちゃんとサヨナラしてるから良し?)、スザクとルルーシュ、ナナリーとルルーシュ、あたりちょっと足りて無くないですか?ってなりますよね。いちばんはシャーリーとルルーシュね!!!!!
特別その組み合わせが好きだった人たち、死んじゃってませんか?(何人かTwitterの海で死体を見ました)(いちばんはやっぱりナナリーについてかなあ)
ただ、そもそもルルーシュ、生きていたらいけないし、人間とはもう別の理で生きているんですよ。ギアスで王の力を得た契約時からそうですけど、シャルルのコードを引き継いでがっつりCの世界と繋がっているルル―シュってもう完璧に人間ではない…
人間であるナナリーやスザク、カレンたちとはともに生きていくわけにいかないじゃないですか。だから彼は悲しませないために、悲しまないためにC.C.との道を選んだんだ、と思いました。
あと、一応、彼女が一番の悲しみと苦しみを背負ってきた人物なんですよね。長い時を孤独に過ごして、死にたくいと願いながら死ねず、痛みをずっとずっと抱えてきた人物。普通の人間には、救いのようのない存在。
彼女を救うには、もうルルーシュしかいないんですよね~と思っています。
かなりC.C.主体の内容だと思います。
二次創作するひとの嘆きを見ていると、どうしても、良かったんかなあ、という気持ちになってしまうんです。(特殊事情)
ナナリーの涙と天秤にかけないで欲しかった、という意見を見ましたが、それも本当ですよね。ゼロレクまでのルルはどこへ行ったんだ、と。一つの答えは、もう死んでいる。前述した通り、復活のルルはC.C.の約束が生きる理由なんだろうと思います。
あとは、「3人で暮らしましょうよ、昔のように」ですよね。過去にはもう戻れない、明日が欲しい、と願って戦ってきた彼ですから、昔には戻れないんだと思います。リスクを考えて、今日をとることもできなかった。明日を生きるには、もう同じ存在であるC.C.しかいねえんだなって
というか(不完全だからどうかは分からないが)不老不死になった彼にとって、もう「時間」は意味をなさないともとれる。
まあ、それにしたってスザクくんは最後の最後も我儘言ったりしないのね。やりたくない重責背負わされてね。
②ルルは許され、スザクは孤独へ
ルル、許されすぎでしょう。てか周りもルルに謝る言葉を交わすことで救われているんですけれど、スザクが本当に孤独だな!?と思いました!
エンドロールのゼロのイラスト見ましたか、そばにいるのネコとイヌ。寄り添ってくれるひとをもはや求めていないのかもしれませんが!
スザクファンは怒っていい。
版道で見られるスザク自室の狂気のユーフェミア絵画ですけど、あそこまで来ると呪いだよ
彼ものすごい重たいもの背負って背負って…背負い続けてますね…本人罰せられたいにしたって重すぎだろうが…ちゃんとユフィの遺言通り学校には卒業まで通ってほしかったもんです…
したがって、とある方の言葉をお借りすると「ルルーシュとスザクの罪と罰が釣り合っていないと納得できない」って本当に良い表現だと思うんですけど、
いっぺん死んでるにしてもルルーシュくん、君幸せな感じになってない?って思っちゃいますね。君の呪いでスザクくん本物の孤独だよ。本人、「やっぱりさみしい」くらいにしか思ってなかったけどな。
これに関しては、この方の感想めっちゃ好きでした。
ねえスザク!?ルルーシュ行っちゃうよーーー!?!?!>ほんとにな。
待って、でもここまで書いてて思ったんですが、
だからスザクにゼロを頼んだんですね。贖罪の方法を与えたんですね。彼はゼロじゃなくても孤独、枢木スザクはもう存在しない存在してはいけない、
スザクが明日を見るためにはゼロの仮面が必要。ルルーシュごめん、あなたの意図はそれなのね?
いちばんの問題はシャーリー!!!君だよ~~!!!!!ってなってます。これはヤバイでしょう。ルルシャ?好き、見たら狂うのでは?
③シャーリーに人権がなさすぎる
劇場三部作でもそうですが、シャーリーの立場どこへ。いろいろ描写足りていないのに、C.C.に使われる女の子ですよ。気持ちを利用されている、といっても過言ではないレベル。
シャーリーが生かされた理由、「足が付かない一般人の事情通が必要」だったからでしかない、ようにしか見えない。わたしが見逃していなければ。
シャーリーはルルーシュが好きなのね、って描写が続けられ、「ずっと好きだから!」ってはちゃめちゃに一方的な好意押し付けてる女の子みたいじゃん。そういえば、劇場3部作の舞台挨拶かイベントか?で、「ルルとシャーリー付き合ってました」って監督から暴露があったらしいですが、それ生きてる場面あった!?!?!?ってびっくりしています。アニメでもルルを激昂させる要因みたいな死の扱いだった(と思う)ので散々ですが…
これに関してはさすがに一人の乙女を雑に扱いすぎです。出すなら出すで彼女じゃなきゃダメななにかがいったでしょう…、分かるけどね!ゼロをルルだと知っていてなおそれを守り、ルルを大切に思う、組織に全く関係してない一般人って彼女しかいない!それでもシャーリーの心はどうなっちゃうのよ~!
エンドロールのシャーリーがおそらくルルからの連絡受けて嬉し涙流してるイラストで免罪符になるとか思ってたら大間違いだからな、むしろ火に油だよ
ちゃんと連絡してくれてることは分かって良かったけどな!!付き合ってたんだもんな君ら!しかも協力者ってことはルルの体があることは知ってるからな!!!!
という、結構不快一歩手前でした。ルルとC.C.が共に行くのに、恋する女の子で隣に居たかった子が扱いひどすぎるでしょう(3回目)
とにかく、これは一応2回目に行かなければと思いました。映画館遠い~地方オタクはつらいよ。
特にコチラの予想・考察は見ごたえがありました。めっちゃおもしろかったです。すごいなあ。物議をかもしそうなルルーシュの行動にもほぼ説明がつく。
コードギアス復活のルルーシュ、もうあのルルーシュはC.C.に再構築された別人であり、元のルルーシュではありません。
これを読んだうえで、今回の裏テーマ的なものは、
劇場3部作までのテーマ「人間はたくさんのペルソナをもって生きている」、そしてゆえに「ひとりの人間が見る世界は一側面でしかない」ことを言っている可能性は大いにあると思います。私たちは自分勝手に世界を見ている。
もしこれを前提にしたとすれば、C.C.は自分勝手に人間を自分の思うままのルルーシュとしてよみがえらせてしまったことになる。ものすごい禁忌でしょうこれ。しかも本人、望んでいるのか分からない。何という傲慢だろうかと、まさに神に匹敵するものだと思いました。そう考えるとマジでホラーですね。
ちょっとさらにこれ前提で深めると、ルルーシュがキリストのようだなと思いました。危ないこと言ってる自覚はあります。
彼は、ゼロレク前の世界のすべての罪を背負って死に、新たな世界に復活してきた。でも彼、神様の使いでしかないんですよ。なんだかルルーシュはもうCの世界のひとつとして再臨しただけのように思えます。Cの世界において、シャムナという危機を退けるための使いだったかも、なんて…
復活のルルーシュの世界線は何故たったの一年後でなければならなかったのか
同じ方が、さらにおもしろい考察していました。
スタッフ苦しんだろうなというのは、わたしですら思いました。コードギアスって作品が、のちシリーズとして愛されてほしいですね。
細々しゃべっただけだったんですが、総括して、C.C.主人公のルルと生きたい少女のワガママのお話だったように思いました。
L.L. とはまた物凄い存在を生み出してくれたものですよ、本当に。
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最初にお断りしておくべきだったんですけれど、わたしは本当に新参で、1年しかコードギアスという名作に触れていません。
リアタイしとけばもっと面白かっただろうに、もっと深まっただろうにと後悔して止みません。まあ当時まだ義務教育の年なんですけど(笑)
10年待っていたひとたちにとって、どう映ったのかは分かりません。
最後に載せた考察のように、ギアスを次のステージに送るための、ギリギリの策だったのかもしれません。
ただ私が言えることは、これだけ長く愛されている作品は本当にすごいなと、そして触れてみて、本当におもいしろい良い作品だと思いました。
なので、これで終わらず、コードギアスシリーズ見たいし、これからも長年のファンの皆さんに愛されて行ってほしいなと思っています。どこ目線なんですかね。
とにかく、わたしもファンの末席を汚す存在として、まずは映画をもう一度見たいと思います。